マケドニア民謡 Ceniv Se U Popa

僧侶からガチョウを預かったけど、後ですごく怒られた!

『Ceniv Se U Popa (Ценив се у попа)』(ツェニヴ・セ・ウ・ポパ)は、ギリシャの北に位置するマケドニア共和国に伝わるマケドニア民謡。

ローマ字(ラテン文字)での曲名には表記ゆれがあり、『Tseniv Se U Popa』、『Zeniv Se U Popa』、『Seniv Se U Popa』、『Tcanich Se U Popa』など様々なタイトルがあるが、同じ曲を指している。

合唱曲としてもアレンジされており、YouTubeでいくつかの合唱団が同曲を歌っている動画を確認できる。

歌詞の内容は、僧侶(Popa ポパ)に雇われてガチョウの世話をしていた男が、預かったガチョウを水のない場所へ連れて行ったら、戻ってきた僧侶にひどく怒られてしまったという他愛のないストーリーが展開される。

「ズンバーイ ズンバーバ♪」は、曲の調子を整える意味のない囃子言葉(はやしことば)。日本の民謡でいうと「ヤッショーマカショ」や「エンヤーコーラヤ」などがそれにあたる。

コーラスの歌詞に出てくる「ガイダ Gaida/Gajda」とは、ブルガリアやマケドニアなどバルカン半島の諸国に伝わるバグパイプに似た楽器のこと。歌詞では、怒った僧侶にガイダを取り上げられてしまう。

動画:Ceniv se u popa - Makedonska folk pesna od kumanovo

歌詞(マケドニア語)・日本語訳(意訳)

Ценив се у попа,
да му чувам гуските.

僧侶から雇われて
ガチョウの世話をすることに

Шарена гајда ишарана,
с'с мониста нанижана.
Зумбај, зум-ба-ба.

<コーラス>
色鮮やかなガイダ 玉縁の装飾
ズンバーイ ズンバーバ

Откара ги долови,
куде вода не тече.
Куде вода не тече,
куде трава не нича.

オイラはガチョウを連れてった
水のないところへ
草も生えないところへ

Оздол' иде попиште,
врти очи к'о плочи.

僧侶はあきれて目を回し

Два шамара ми удри,
гуските ми отера.
Гуските ми отера,
гајдата ми ја зема.

オイラを2回ひっぱたき
ガチョウを追い払って
オイラのガイダを取り上げた

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