かりかりわたれ リコーダーの曲

小学校の音楽の授業でリコーダー演奏される伝統的なわらべうた

『かりかりわたれ』(かり かり わたれ)は、小学校の音楽の授業でリコーダー演奏される日本のわらべうた。ピアノ曲『雁雁わたれ変奏曲』の原曲。

「かり」とは、カモ目カモ科ガン亜科の水鳥「雁(がん、かり)」のこと。かつては「がん がん わたれ」(雁雁わたれ)とも歌われていたようだ。

雁の群れ

写真:雁の群れ(出典:tenki.jp)

『かりかりわたれ』は、明治25年(1892年)刊行の「小学唱歌 第一巻」に『かり』として掲載された。

ただし、この歌詞は教育者の伊沢修二によって教育目的で改作された歌詞なので、伝統的なわらべうたとしての『かりかりわたれ』の歌詞とは部分的に異なる。

かり かり わたれ
おほきな かりは さきに
ちひさな かりは あとに
なかよく わたれ

【試聴】テイチクレコード かりかりわたれ

【試聴】かりかりわたれ リコーダー練習 小学3年生

伝統的な歌詞は?

では、実際に子供たちが歌っていた『かりかりわたれ』の伝統的な歌詞とはどのようなものだったのだろうか?

実際に歌われていた歌詞をネットで調べてみたところ、次のような歌詞が見つかった。

ガン ガン 渡れ
後のガン 先に
カギなれ サオなれ
チッチョカギ なれや

<引用:豊田ホタルの里ミュージアム研究報告書 第10号 後藤好正「螢狩の唄考 2」より>

「カギなれ」とは、囲炉裏で鍋をかけるような鉤(かぎ)の形になって飛んでみろ、といった意味合い。

同様に、「サオなれ」とは、竿(さお)の形になってまっすぐ列を成して飛んでみろ、という意味。

つまり、昔の子供たちは、空を飛ぶ雁の群れに向かって、形を変えて飛んでみろと囃し立てるように口ずさんでいたことが想像できる。

ツルの歌も

つるつる かぎになれ』というわらべうたがあるが、その歌詞は『かりかりわたれ』の伝統的な歌詞とよく似ている。歌詞の一例は次のとおり。

つるつる かぎになれ さおになれ
たいころばちの ふたになあれ

この「かぎになれ さおになれ」の部分が、上述の『かりかりわたれ』の伝統的な歌詞と内容的にもほぼ一致していることが良く分かるだろう。

空高く群れを成して飛ぶツルや雁などに対して、昔の子供たちが囃し立てるように歌いかけていた様子が目に浮かぶようだ。

遊び方は?

上述のように、『かりかりわたれ』は元々、群れで空を飛ぶ雁に向かって歌うだけのわらべうたであったようだが、近代になって、複数の子供たちが手をつないで遊ぶ際の歌としても定着していったようだ。

これは『つるつる かぎになれ』と同じ遊び方で、子供たちが手をつないで輪を作り、一か所だけ手を放して、先頭の子がうずまき状に内側へ螺旋を描くように動いていき、歌いながらまた元に戻っていくという遊び方になる。

【試聴】幼稚園・保育園での遊び方 かりかりわたれ

他の遊び方としては、手をはなさずに輪を作ったまま一か所アーチ(門)を作り、手をつないだままそのアーチをくぐっていくというやり方もある。

決まった遊び方はないので、子供たちの年齢などに応じて柔軟に遊び方を工夫してみると楽しめるだろう。

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