関の五本松 島根県民謡

一本切りゃ四本(しほん) あとは切られぬ 夫婦松(めおとまつ)

『関の五本松』(せきのごほんまつ)は、島根県松江市美保関(みほのせき)に実在した五本松を題材とする島根県民謡。

かつて松江街道沿いに生えていた五本松は、船乗りたちの目印として親しまれていた。

関の五本松

写真:関の五本松(大正時代頃/出典:「関の五本松節」モズブックス)

ところがある日、通行の邪魔という理由で、そのうちの一本が松江藩主によって伐採されてしまったという(枯死とも)。

この事件から「関の五本松 一本伐りゃ四本 あとは伐られぬ 夫婦松」の歌詞が生まれ、美保関の花柳界でお座敷歌にのせて歌われるようになった。

ちなみに、元となったお座敷歌のルーツは、香川県から中国地方に伝わった作業歌(地固め唄)。『りきや節』や『焼香場(しょこば)のお井戸』などの曲名で呼ばれていたようだ。

写真:関の五本松(昭和初期?/出典:ブログ「民謡あこな会」)

なお、一本伐られた残りの四本の松は、伊勢湾台風(1958年)などの災害で三本が倒伏。最後の一本は、危険防止のため2000年(平成12年)に伐採されてしまった。

原木の一部と切り株のモニュメントは、美保関地区観光協会によって五本松公園内に記念展示されている(詳細は後述)。

【試聴】 関の五本松 とくこ 兵庫

【試聴】 関の五本松 テープ音源

歌詞の一例

ハアー 関の五本松 ア ドッコイショ
一本切りゃ四本(しほん) あとは切られぬ 夫婦松(めおとまつ)
ショコホイ ショコホイのホイの松 ホイ

ハアー 関はよいとこ ア ドッコイショ
朝日をうけて 大山(おやま)おろしが そよそよと
ショコホイ ショコホイのホイの松 ホイ

ハアー お国恋しや ア ドッコイショ
あの灯は関か 関の名所は 五本松
ショコホイ ショコホイのホイの松 ホイ

ハアー 関の三崎(みさき)に ア ドッコイショ
燈台あれど 恋の闇路(やみじ)は 照らしゃせぬ

ハアー 一夜泊りが ア ドッコイショ
つい二晩に 美保はよいとこ いつまでも
ショコホイ ショコホイのホイの松 ホイ

つつじ祭りの美しい公園に

美保関の小高い丘の上にある関の五本松公園には、『関の五本松』の由来となった原木の一部と切り株のモニュメントが設置されている。

公園には五千にも及ぶツツジが植えられており、春になると白やピンクのツツジが山一面に広がる。

写真:関の五本松公園(出典:松江観光協会 美保関町支部 Webサイト)

ツツジの見頃は4月下旬から5月上旬頃。ゴールデンウィークには「つつじまつり」も開催され、毎年多くの観光客が訪れる。

頂上の展望台からは、美保湾、弓ヶ浜、大山などの眺望が楽しめる。

美保関漁港

写真:美保関漁港(出典:美保関地区活性化協議会Webサイト)

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