ひつじぐさ

『琵琶湖周航の歌』のメロディのルーツ・原曲

『ひつじぐさ』は、1915年に雑誌「音楽界」8月号 に掲載された日本の歌曲。作詞(訳詞)および作曲は吉田千秋。『琵琶湖周航の歌』のメロディのルーツ・原曲とされる。

原詩は、19世紀イギリスの詩「Water Lilies ウォーター・リリーズ」。『ひつじぐさ』の歌詞はこの詩をほぼ忠実に翻訳した内容となっている。

ヒツジグサとは、スイレン科スイレン属の水生多年草で、日本で自生している「睡蓮・スイレン」のこと。

名前の由来は、未の刻(ひつじのこく/午後2時)頃に花を咲かせる様子から(実際は朝から夕方まで花が咲く)。

【試聴】ひつじぐさ

歌詞:ひつじぐさ(訳詞:吉田千秋)

おぼろ月夜の 月明かり
かすかに池の面(おも)に落ち
波間に浮かぶ数知らぬ
ひつじぐさをぞ照らすなる

雪かとまがふ 花びらは
黄金の蕊(しべ)を取り巻きつ
波のまにまに揺るげども
花の心は波立たず

風吹かば吹け 空曇れ
雨降れ 波立て さりながら
あだなみの下底深く
生えいでたりぬ ひつじぐさ

メロディの変遷について

吉田千秋が大正時代に作曲した『ひつじぐさ』のメロディは、昭和に入って『真白き富士の根』や『琵琶湖哀歌』のメロディの影響を受けて上書きされ、さらに音階の調整が加えられて、今日の『琵琶湖周航の歌』が誕生している。

したがって、『ひつじぐさ』と『琵琶湖周航の歌』のメロディを直接比較してしまうと、後者に慣れている方にとってはなんとも違和感のある旋律に聞こえることだろう。

『ひつじぐさ』から『琵琶湖周航の歌』へのメロディの編成については、こちらのページ「三文楽士の音楽室 琵琶湖周航の歌」が非常に詳しい。

関連ページ

琵琶湖周航の歌
『ひつじぐさ』がメロディの原曲・ルーツ
Water Lilies ウォーター・リリーズ イギリスの詩
『ひつじぐさ』の歌詞の元ネタ・ルーツ