ラ・カルマニョール La Carmagnole

18世紀フランス革命歌

『ラ・カルマニョール La Carmagnole』は、18世紀後半のフランス革命から歌われている革命歌。『サ・イラ Ah ! ça ira』と並び、フランス革命を代表する大衆歌として知られている。

フランス革命を題材としたチャールズ・ディケンズの長編小説「二都物語 A Tale of Two Cities」や、バロネス・オルツィ(オークシイ)の小説「紅はこべ The Scarlet Pimpernel」の作品中でも言及され、現代にその名を伝えている。

写真:毎年7月14日に開催されるフランス革命記念日パレード

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歌詞の一例・日本語訳(意訳)

Madame Veto avait promis,
de faire égorger tout Paris,

マダム・ヴェトは企んだ
パリの市民を処刑せんと

Mais son coup a manqué
grâce à nos canonniers.

だがそれは失敗に終わった
我らが砲兵のおかげだ!

Refrain
Dansons la Carmagnole
Vive le son, Vive le son.
Dansons la Carmagnole
Vive le son du canon.

カルマニョールを踊ろう
音よ響き渡れ
カルマニョールを踊ろう
万歳 大砲の音よ

曲名の意味は?ルーツはイタリア?

フランス革命歌『ラ・カルマニョール La Carmagnole』のメロディは、イタリア北部のピエモンテ州からもたらされた同名のダンス曲が元になっているという。

カルマニョーラの教会 ピエモンテ州トリノ

写真:カルマニョーラの教会(ピエモンテ州トリノ/出典:Wikipedia)

フランスと国境を接するピエモンテ州トリノには「カルマニョーラ Carmagnola」という小さなコムーネ(自治体)があり、ピエモンテ州の農民が来ていた農作業着はフランスで「カルマニョール Carmagnole」と呼ばれた。

18世紀のフランス革命で大きな役割を果たした庶民階級のサン・キュロットも、このピエモンテ州の「カルマニョール Carmagnole」を着ていたとされ、貧しく粗末な身なりの彼ら自身を象徴するキーワードとなっている。

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