門出の歌 Chant du départ

フランス軍歌・行進曲

『門出の歌 Chant du départ』は、フランス革命によりルイ16世とマリー・アントワネットが処刑された翌年の1794年に初演されたフランス革命歌・愛国歌。現代でもフランス軍歌として演奏される。

1792年から1804年まで存続したフランス第一共和政(共和国)、および皇帝ナポレオン1世によるフランス第一帝政時代を通じて演奏された。

『門出の歌 Chant du départ』の作詞者は詩人のマリー=ジョゼフ・シェニエ(Joseph Chénier/1764–1811)、作曲者はエティエンヌ=ニコラ・メユール(Etienne Henri Méhul/1763-1817)。

ちなみに、フランス国歌『ラ・マルセイエーズ La Marseillaise』は、『門出の歌 Chant du départ』が初演された翌年の1795年7月14日に正式に国歌として採用されている。

両曲は同時期に誕生していることから、共和派のフランス兵士達は『門出の歌 Chant du départ』を「マルセイエーズの兄弟」と称えたという。

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歌詞の一例・日本語訳(意訳)

La victoire en chantant
Nous ouvre la barrière.
La Liberté guide nos pas.
Et du Nord au Midi
La trompette guerrière
A sonné l'heure des combats.

勝利の響きに門は開き
自由は我らを導く
北から南へ
ラッパが戦いの時を告げる

Tremblez ennemis de la France
Rois ivres de sang et d'orgueil.
Le Peuple souverain s'avance,
Tyrans descendez au cercueil.

震えよ フランスの敵よ
王族は血と驕りに溺れる
主権者たる民衆が生まれ
暴君は墓の下へ

La République nous appelle
Sachons vaincre ou sachons périr
Un Français doit vivre pour elle
Pour elle un Français doit mourir.

共和国が呼んでいる
勝利を知るか 滅びるか
フランス人は共和国のために生き
共和国のためにフランス人は命を捧げる

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