メキシコ国旗の意味 アステカ神話

世界史・国際関係トピックス

現在のメキシコ合衆国の地では、15世紀頃にアステカ帝国が栄えていた。スペイン語でのメキシコの国名「México メヒコ」は、アステカ族の守護神ウィツィロポチトリの別名「メシトリ(メヒクトリ)」に由来し、「メシトリの地(神に選ばれし地)」を意味している。

アステカ族の守護神ウィツィロポチトリ神

ウィツィロポチトリ神の神託

メキシコ国旗の中央には、サボテンの上に立ちヘビをくわえたワシが描かれているが、これはアステカの民が首都を決める際、ウィツィロポチトリ神の神託により「サボテンの上で蛇を食らう鷲がいる土地」を探してさまよったアステカ神話に由来している。

アステカ帝国の首都は、アステカ神話に基づきテスココ湖(Lago de Texcoco)上の島テノチティトラン(Tenochtitlan)に定められ、現在はメキシコ・シティとなっている。なお、テスココ湖は埋め立てられ、そのほとんどが消滅している。

国旗中央のマーク メキシコ国章

メキシコ国旗の中央白地の部分に描かれているのは、アステカ皇帝が好んで使ったという蛇を咥えた鷲。1968年9月16日にメキシコ国旗が制定されたのと同時にメキシコ国章としても定められた。

メキシコ国章では、テスココ湖に浮かぶ島の上のサボテンにとまりヘビを咥えるワシがデザインされている。力を象徴するカシの枝と、勝利を表す月桂樹の枝が、メキシコ国旗のリボンで結ばれている。

関連ページ

メキシコ国歌
アメリカ・メキシコ戦争(米墨戦争)から数年後の1854年に作曲された