虹の彼方に Over The Rainbow
ドナドナとの関係は?

ミュージカル「オズの魔法使い」主題歌

『ドナドナ』原曲の歌詞について海外のサイトを調べていると、ミュージカル「オズの魔法使い」主題歌として有名な『虹の彼方に Over The Rainbow』に言及する記述をふと見かけた。

『ドナドナ』と『虹の彼方に』が一体どんな関係にあるのだろうか?

この共通点を理解するため、『ドナドナ』と『虹の彼方に』の原曲の歌詞や時代的背景・作詞者などの情報を簡単にまとめてみた。

ドナドナ 原曲の歌詞

『ドナドナ』は、1940年にニューヨークのイディッシュ芸術劇場で初演されたユダヤ演劇「エステルケ」の劇中歌。

作詞はユダヤ人のアーロン・ツァイトリン(Aaron Zeitlin)、作曲はユダヤ人のショロム・セクンダ(Sholom Secunda)

『ドナドナ』原曲の歌詞では、ユダヤ人の運命を子牛に例えて、農夫が子牛に対し、「牛になれと誰が言った?」、「(自由な)鳥になれなかったのか?」、「ツバメになれなかったのか?」と問いかける場面が描かれている。

虹の彼方に 原曲の歌詞

虹の彼方に Over The Rainbow』は、1939年8月25日にアメリカで公開されたミュージカル映画「オズの魔法使い The Wizard of Oz」主題歌。

作詞は、イディッシュ語を話す正統派ユダヤ教徒の家庭に生まれたエドガー・イプセル・ハーバーグ(Edgar Yipsel "Yip" Harburg/1896-1981)、作曲は、ユダヤ人のハロルド·アーレン(Harold Arlen/1905-1986)。

原曲の歌詞では、自由に空を飛ぶ鳥と比較して、飛べない自分を嘆くような描写が見られる。

Somewhere over the rainbow
Bluebirds fly
Birds fly over the rainbow
Why then, oh why can't I?

虹の向こうのどこかに
青い鳥は飛ぶ
虹を超える鳥達
ああなぜ、私は飛べないの?

共通点について

『ドナドナ』と『虹の彼方に』の共通点を改めて見てみると、いずれも第二次世界大戦が勃発した1939年9月前後に公開された演劇であり、作詞・作曲者はユダヤ人で、その原曲の歌詞には、自由に空を飛ぶ鳥と比較して、空を飛ぶことができない運命を強調するような描写が見られる。

筆者が見かけた海外のサイトでは、『ドナドナ』と『虹の彼方に』のこうした共通点は興味深い、と軽く述べられていたにすぎなかったが、その背後に隠されている歴史的背景はとても奥深く深刻なものであることは言うまでもないだろう。

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