BUMMERS, COME AND MEET US
元歌に似てる?

リパブリック讃歌の謎 The Battle Hymn of the Republic

「ジョン・ブラウンの身体(亡骸)」の元歌・原曲とされている「Say, brothers, will you meet us」に似た曲として、「BUMMERS, COME AND MEET US」をご紹介します。

タイトルも一見すると似てはいますが「brothers」が「BUMMERS」になっていたりと若干違っているようです。ちなみにこの「BUMMERS」とは「なまけ者、浮浪者」という訳があてられているようです。

image:Copyright(c)Rare Book and Special Collections Division, the Library of Congress

<歌詞の一部>

McClellan is our leader now, we've had our last retreat;
McClellan is our leader now, we've had our last retreat;
McClellan is our leader now, we've had our last retreat;
We'll now go marching on.

Say, brothers, will you meet us?
Say, brothers, will you meet us?
Say, brothers, will you meet us?
As we go marching on.

Thomas turned a SOMERSET, and gave the Rebels rats;
Thomas turned a SOMERSET, and gave the Rebels rats;
Thomas turned a SOMERSET, and gave the Rebels rats;
And sent them rolling home.

<以下割愛>

これも南北戦争後の作品?

リフレインの形態などは非常に「Say, brothers, will you meet us」によく似ているのですが、歌詞の中に、「McClellan(マクラーレン/南北戦争で一時期北軍の総司令官を努めた軍人)」の名前が出てくることからすると、この歌は南北戦争が始まった後(1861年4月以降)に「Say, brothers, will you meet us」の歌詞を書き換えて作られた歌であると推測できます。

「Say, brothers, will you meet us」が「ジョン・ブラウンの身体」になって、それが「エルズワースの身体」になったり全く違った歌詞になったり、この「BUMMERS, COME AND MEET US」の曲のように直接替え歌になったりと、もうこうなってくるとなにが元歌で何か替え歌かゴチャゴチャになってきて、「もう昔の事だしどうでもいいよ」と投げやりな気持ちになってきます。

ただ、当時はアメリカ国内も南北戦争でゴチャゴチャになっていた時期ですから、そこは「そんなもんなんだろうな」とそのゴチャゴチャ振りを逆に楽しんでみるのも一つの歴史の味わい方だと思います。マクラーレン氏について更に調べたい方はこちらのサイトがお勧めです。彼以外にも南北戦争当時の伝記や情報が満載です。

http://www.civilwarhome.com/macbio.htm

http://www.swcivilwar.com/mcclellan.html

20世紀の「ジョン・ブラウンの赤ちゃん」

次のページでは、20世紀に入って姿を変えていく「ジョン・ブラウンの身体(亡骸)」の歌詞について見ていきたいと思います。戦争当時に盛んに作られた歌詞は、戦争が終わった後はその役割を終える運命だったようです。

【次のページ】 ジョン・ブラウンの赤ちゃん

リパブリック讃歌 誕生編 目次

  1. はじめに
  2. 父から受け継いだ血潮
  3. シークレット・シックス
  4. 特殊教育の道を開いたハウ氏
  5. ジュリア・ウォードとの出会い
  6. ハウ夫妻と北軍
  7. 真夜中の突然のひらめき
  8. もう一人のジョン・ブラウン
  9. エルズワースの亡骸
  10. グローリー・ハレルヤ
  11. 本当の作曲者は誰?
  12. メロディーの源流?
  13. ジョン・ブラウンの赤ちゃん
  14. 権兵衛さんの赤ちゃん
  15. ジョン・ブラウンの魂

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