セビリアの理髪師 あらすじ・ストーリー

ロッシーニ(Gioachino Rossini/1792–1868)

『セビリアの理髪師』(Il Barbiere di Siviglia/The Barber of Seville)は、19世紀イタリアの作曲家ロッシーニによる喜劇オペラ。現代でも上演機会の多いロッシーニの代表作の一つ。

オペラの舞台はスペイン南部アンダルシア州の都市セビリア(Sevilla)。スペイン語的な発音表記ではセビージャ、セビリャ、セビーリャなどとも表記される。

英語表記のSeville(セヴィル)と混ざり合って、セヴィリア、セヴィージャと記されることもあるが、指している内容は同じなので細かいことは気にせずに。

様々なオペラの舞台に

ロッシーニ『セビリアの理髪師』の舞台セビリアは、闘牛やフラメンコが有名なスペイン屈指の観光名所で、ビゼーのオペラ『カルメン』モーツァルトのオペラ『フィガロの結婚』、『ドン・ジョヴァンニ』など、数々の有名な歌劇の舞台としても有名。

中世より港湾都市として栄えたセビリアは、アメリカとの貿易が独占的に行われ、16世紀から17世紀にかけて、スペインで最も人口の多い都市として繁栄を極めた。

16世紀に完成したスペインの世界遺産「セビリア大聖堂」(上写真)は、カトリックの大聖堂としては世界最大規模(サン・ピエトロ大聖堂に次ぐ)であり、新大陸を発見した探検家コロンブスの墓も聖堂内に収められている。

あらすじ・ストーリー

オペラ『セビリアの理髪師』のあらすじは、簡単に言ってしまうと、医者の姪に恋をした伯爵が、理髪師フィガロの助けを借りて、悪者の医者の目をかいくぐりながら、彼女に思いを伝え恋を成就させるコミカルなラブストーリー。

セビリアの春祭り

写真:セビリアの春祭り(出典:Wikipedia)

医者バルトロは、姪ロジーナの遺産を目当てに結婚を企んでいた。彼女に一目ぼれしたアルマヴィーヴァ伯爵は、バルトロ邸の理髪師であった知人のフィガロを雇い、高貴な身分を隠しながら、ロジーナにあの手この手で愛を伝えようとする。

ロジーナも身分を隠した伯爵に好意を寄せるが、伯爵のアプローチに気が付いたバルトロにより何度も妨害されてしまう。焦ったバルトロは、ロジーナとの結婚手続きを急ごうとする。果たして伯爵とロジーナの恋の行方は…

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