クープランの墓

モーリス・ラヴェル(Maurice Ravel/1875-1937)

クープラン
フランソワ・クープラン

『クープランの墓』は、モーリス・ラヴェル(ラベル)が1914年から1917年にかけて作曲したピアノ組曲であり、ラヴェル最後のピアノ独奏曲。

全部で6曲からなり、プレリュード(前奏曲)、フーガ、フォルラーヌ、リゴドン、メヌエット、トッカータの順からなる。管弦楽版は4曲。

チェンバロの大家クープランを偲んで

ラヴェルはフランスへの愛国心が非常に強く、特にチェンバロの大家フランソワ・クープランを尊敬していた。

そこで、フランソワ・クープランのみならず、18世紀の音楽全般に対する音楽としての捧げ物、いわゆるオマージュを書こうと思い立ち、1914年にこの曲の構想を練り始めたという。

「クープランの墓」は誤訳か?

ちなみに、「クープランの墓」という訳題は誤訳で、本来なら「クープランを偲んで」、「クープランを称えて」等と訳されるべきものだそうだ。

ただ、作曲当時は第一次世界大戦の最中。この曲が、戦争で亡くなったラヴェルの友人やフランス国民への追悼・レクイエムとしての意味を持つならば、「クープランの墓」もあながち誤訳とは言い切れないのかもしれない。

モーリス・ラヴェル特集トップへ

有名なクラシック音楽の名曲 解説と視聴

【YouTube】Le tombeau de Couperin" by Angela Hewitt

【YouTube】トッカータ Toccata aus Le tombeau de Couperin

【YouTube】管弦楽版 メヌエット Menuet

関連ページ

モーリス・ラヴェル 有名な曲・代表曲
『ボレロ』、『亡き王女のためのパヴァーヌ』、『スペイン狂詩曲』など、フランスの作曲家モーリス・ラヴェルの有名な曲 解説とYouTube動画の視聴
有名なクラシック音楽の名曲
ショパン、バッハ、モーツァルト、ベートーヴェンなど、日本でも有名な世界のクラシック音楽家による名曲解説・YouTube動画の視聴