ハイドン 交響曲第89番ヘ長調

日本の童謡『証城寺の狸囃子』のメロディ?

『交響曲第89番ヘ長調』は、イギリスで活躍したオーストリアの作曲家、フランツ・ヨーゼフ・ハイドンが1787年に作曲した交響曲。4つの楽章から成る。

ハイドンが楽長として仕えたエステルハージ家の宮殿

写真:ハイドンが楽長として仕えたエステルハージ家の宮殿(出典:Wikipedia)

本作は、ハイドン自身の過去の作品からの流用が多く、他の交響曲と比べても音楽研究家からの評価はあまり高くはないという。今日では演奏機会もほとんどない。

日本でこの『交響曲第89番ヘ長調』が取り上げられる機会があるとすれば、第1楽章ヴィヴァーチェ(Vivace)の冒頭のメロディが、日本の伝統的な童謡『証城寺の狸囃子』(しょうじょうじのたぬきばやし)にそっくりな点に言及する場合だろう。

言葉で説明するのは迂遠なので、まずはYouTube動画で『交響曲第89番ヘ長調』第1楽章の冒頭部分を聴いてみていただきたい。出オチ的にすぐにお分かりいただけることだろう。

【YouTube】ハイドン:交響曲第89番 ヘ長調

ベートーヴェンも『証城寺の狸囃子』?

日本の童謡『証城寺の狸囃子』によく似たメロディは、ベートーヴェンが1800年頃に作曲した『ピアノソナタ第12番 葬送』第4楽章にも登場する。

ベートーヴェンの同曲とハイドンの『交響曲第89番ヘ長調』と合わせて聞いてみると、何か新しい発見があるかもしれない。

こうしたクラシック音楽と日本の童謡の偶然の一致については、こちらのお遊び企画「元ネタ・原曲・似てる曲 そっくりメロディ研究室」でまとめているので是非お立ち寄りいただきたい。

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