チェロソナタ集 ベートーヴェン

チェロの新約聖書と称賛される室内楽曲の傑作

ベートーヴェンが作曲したチェロソナタは全5曲、20代半ばの第1番・第2番(作品5)、30代後半の第3番(作品69)、40代半ばの第4番・第5番(作品102)がある。

J.S.バッハ『無伴奏チェロ組曲』を「チェロの旧約聖書」とすれば、ベートーヴェンのチェロソナタ集はその重要性から「チェロの新約聖書」と称賛される。

ベートーヴェン中期の「傑作の森」と呼ばれた時期に作曲された「チェロソナタ第3番 イ長調」は特に有名で、音楽史的に初めてチェロがピアノと対等な役割を与えられた重要な作品として高く評価されている。

【試聴】Beethoven - Cello Sonata No. 3 in A major, Op. 69

チェロソナタ第1番・第2番

ベートーヴェンが半年をかけてウィーンからボヘミア地方とプロイセンに旅行した1796年半ばに第1番・第2番共に作曲された(作品5)。初演はフランスのチェロ奏者デュポール兄弟とベートーヴェン自身のピアノで行なわれた。

チェロソナタ第1番 ヘ長調

第1楽章 アダージョ・ソステヌート/アレグロ

第2楽章 アダージョ・ヴィヴァーチェ

チェロソナタ第2番 ト短調

第1楽章 序奏:アダージョ・ソステヌート・エト・エスプレッシーヴォ/主部:アレグロ・モルト・ピウ・トスト・プレスト

第2楽章 ロンド アレグロ

チェロソナタ第3番 イ長調 Op.69

交響曲第5番「運命」第6番「田園」などの他の傑作と同時期の1808年に作曲された『チェロソナタ第3番 イ長調』作品69。当初は「ピアノとヴァイオリンのための大ソナタ」として構想されていたという。

以前のチェロとピアノのためのソナタは、実質的には「チェロ伴奏付きのピアノソナタ」であったが、この『チェロソナタ第3番 イ長調』により、歴史的に初めてチェロはピアノと対等な役割を与えられたと評価されている。

第1楽章 アレグロ・マノンタント

第2楽章 スケルツォ アレグロ・モルト

第3楽章 アダージョ・カンタービレ/アレグロ・ヴィヴァーチェ

チェロソナタ第4番・ 第5番

『チェロソナタ第3番 イ長調』から7年後の1815年の春から夏にかけて第4番・第5番が続けて作曲された(作品102)。5曲のチェロソナタの中で第4番は最も短く、単一楽章とも評価される。第5番ではJ.S.バッハのフーガ技法が取り入れられている。

チェロソナタ第4番 ハ長調

第1楽章 アンダンテ/アレグロ・ヴィヴァーチェ

第2楽章 アダージョ/テンポ・ダンダンテ/アレグロ・ヴィヴァーチェ

チェロソナタ第5番 ニ長調

第1楽章 アレグロ コン ブリオ

第2楽章 アレグロ コン モルト センティメント

第3楽章 アレグロ

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